社員が自宅で「サポート詐欺」に遭ってしまいました…実体験から注意喚起!

先日、うちの社員が自宅でインターネットを見ていたら突然「ウイルスに感染しました!」という警告が出て、慌てて表示された番号に電話をしてしまったそうです。
相手は親切な口調で「すぐに駆除しますから、指示に従ってください」と対応し、言われるがままにパソコンを遠隔操作させてしまったとのこと。最終的に、ウェブサイト上でクレジットカード情報を入力し、3万円のサポート料金を支払うことになってしまいました。
幸い、社員は翌日には「もしかして騙された…?」と不安になり、社内SEである私に相談してくれたので、被害は最小限に抑えることができました。
もし遠隔操作によって個人の重要なデータや写真が盗み取られていたら…?もっと高額な請求をされていたら…?と考えると、ゾッとしますよね。
今回は、この実体験を踏まえて、「サポート詐欺」の手口と対策について詳しく解説していきます。
サポート詐欺って何?
パソコンやスマホを使っている時に、突然「ウイルスに感染しました!」「セキュリティに問題があります!」といった警告が表示されることありますよね。サポート詐欺は、そんな警告で不安を煽って電話をかけさせ、お金を騙し取る手口なんです。
電話の向こうの犯人は、とても親切な対応で信用させようとします。そして、パソコンを遠隔操作させた上で、実際には不要なセキュリティソフトの購入やサポート契約を結ばせてきます。
手口はこんな感じ
- いきなり怖そうな警告画面を表示して、焦らせようとします
- 警告音や音声で「早く何とかしないと!」という気持ちにさせます
- 電話番号を表示して、すぐに電話するように誘導してきます
- 遠隔操作で「本当にヤバそう」と思わせてきます
- 最後は「このままじゃ危険です」と言って、お金を要求します
分かりやすく簡略化すると以下となります。覚えておいてください。

実は被害が増えているんです
国民生活センターによると、サポート詐欺の相談件数は年々増加傾向にあるそうです。特に最近は、在宅勤務やオンラインショッピングの増加に伴い、より多くの方が被害に遭うリスクが高まっています。

警察庁の統計でも、サポート詐欺の被害額は年々増加。手口がどんどん巧妙になっているんですね。
対策はシンプルに考えよう
(1)慌てない、落ち着いて
突然の警告画面が出ても慌てないことが大切です。ブラウザを閉じるだけでOKです。
(2)電話番号は完全無視
表示された電話番号には絶対に電話をかけないでください。これが最も重要です。
(3)アップデートは面倒がらない
OSやセキュリティソフトは常に最新の状態にしておきましょう。アップデートを先延ばしにしないのがコツです。
(4)怪しいものには近づかない
怪しいウェブサイトや不審なメールの添付ファイルは開かないようにしましょう。少しでも怪しいと思ったら、無視するのが正解です。
(5)一人で抱え込まない
不安になったら、必ず家族や友人、パソコンに詳しい知人に相談してください。
(6)被害に遭ったらすぐ相談
万が一被害に遭ってしまったら、すぐに警察に相談することをお勧めします。
カード情報流出のリスクにも要注意
今回の件では、3万円の被害に加えて、クレジットカード情報が流出してしまったことも大きな問題でした。カード番号の変更は想像以上に大変な作業になりました。
新しいカードが届くまでの数日間はキャッシュレス決済が使えず、Netflixやサブスクなど定期決済に使っていたカード情報も全部更新する必要がありました。さらに、流出したカード情報が悪用されるリスクも残ってしまいます。
クレジットカード情報を守るコツ
オンラインでカード情報を入力する時は、必ず正規のサービスかどうかを確認しましょう。不審なサイトではカード情報は絶対に入力しない、というのが鉄則です。あと、決済画面のURLが「https://」で始まり、鍵マークが表示されているかも必ずチェックしてくださいね。

まとめ
サポート詐欺は、私たちの「焦り」につけ込んでくる手口です。でも、冷静に対処すれば、十分に防ぐことができます。怪しい警告が出ても慌てず、信頼できる人に相談するのが一番です。
カード情報の入力を求められたら、特に注意が必要です。一度情報が流出してしまうと、その影響は予想以上に大きくなってしまいますからね。

「まさか身近で起こるとは」と思っていた私も、今回の件で考えを改めました。皆さんも、ぜひ大切な人に今日学んだ対策を教えてあげてください。